アッサラーム アライクム(あなたに平安あれ)
こんにちは、日本人ムスリマのAyaです。
「モスク」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
なんとなく入るのに勇気がいる場所、と感じていませんか?
今回は、モスクを訪れてみたいあなたの不安を解消し、「これさえ読めば大丈夫!」と思っていただけるような、完全ガイドをお届けします。
これからお話しするマナーや基礎知識は、日本のモスクだけでなく、世界中どこの国にあるモスクを訪れる際にも、共通して役立つものです。
- モスクがどんな場所で、何が行われているか
- 見学に行く時の服装、基本的なマナー
- ちょっと詳しいQ&A
- 日本国内で見学できる美しいモスク
モスクとは?どんな場所?
モスクは「ムスリムのための開かれたコミュニティーセンター」のような、とても温かくて、誰でも歓迎してくれる場所です。
「モスク」という言葉は、アラビア語の「マスジド(Masjid)」が語源です
そして「マスジド」とは、「ひれ伏す場所(A place of prostration)」を意味します。
Ayaムスリムのお祈りの仕方をご存知の人はピンとくるかも知れませんね!

人間が創造主であるアッラーの前に、最も謙虚な形でひれ伏し、祈りを捧げるための場所と言うことです。
ムスリムの方でモスクでの礼拝について知りたい方は下記の記事も併せてご覧ください。
モスクは礼拝をするだけの場所じゃない!?

どんなことが行われているの?
- 一日5回の礼拝: 最も基本となる、ムスリムの生活の柱です。
- 金曜の集団礼拝(ジュムア): 週に一度の特別な礼拝(男性は義務)と、イマーム(導師)によるお話があります。
- コーラン教室や勉強会: 多くのモスクでは、子どもから大人まで、誰もがクルアーン(コーラン)やイスラムについて学べる教室や勉強会が開かれています。
- 慈善活動の拠点: イスラムの「助け合い」の精神に基づき、ザカート(義務の喜捨)やサダカ(任意の施し)の窓口となることも。ラマダン期間中には無料で食事(イフタール)が提供されたり、災害時には支援の拠点となったりします。
- 結婚式やお祭り(イード): 結婚式(ニカー)が執り行われたり、イード(祝祭)の日には、地域中の人々が集まって特別な礼拝を捧げ、共に喜びを分かち合います。
>>イスラムに関する用語の意味を知りたい方はこちらの記事へ
Ayaモスクがお祈りするためだけの場所じゃないことがわかりますね

初めての見学でも安心!訪問の基本マナーQ&A
なんとなく、モスクが実はいろんなことが行われる場所だということがわかったところで、そろそろ訪問準備をしましょう!
Aya実際に訪問する時に気をつけると良いことをQ&A形式でまとめてみました!

服装については、海外の寺院を訪問するときと似ているね!
意びっくりするようなルールはなくて普通のものばかり。
【もう少し詳しいQ&A】マナーに隠された意味とは?
Q. なぜ、モスクでは靴を脱ぐの?
A. それは、イスラムが「清浄さ(タハーラ)」を非常に大切にするから。
イスラム教徒は、一日に五回ある礼拝の前に「ウドゥ」と呼ばれる儀式で手や顔、足などを水で清めます。
これは、神聖な祈りの前に、身体的な汚れだけでなく、心の小さな罪や過ちも洗い流す、というスピリチュアルな意味合いを持っています。
祈る人が清浄であるのと同じように、祈りの場であるモスクそのものも、清浄に保たれなければなりません。
私たちが入り口で靴を脱ぐのは、外の世界の汚れを神聖な空間に持ち込まず、その清浄さを守るための、とても大切なマナーなんです。
Q. なぜ、男女の礼拝スペースは分かれているの?

A. それは、男女双方が、礼拝に100%集中できるようにするための敬虔な配慮です。
クルアーンに直接「分けなさい」という命令はありませんが、この習慣は預言者ムハンマド(彼に平安と祝福あれ)の時代の教えと実践(スンナ)に深く根差しています。
預言者(彼に平安と祝福あれ)は、集団礼拝の際に、男性の列を前に、女性の列を後ろに配置するよう指導しました。
モスクのスタイル豆知識
この「男女のスペースを分ける」という原則は共通ですが、その具体的なスタイルは、国や地域の文化、モスクの建築様式によって様々で面白いんです。
- 完全に別の部屋になっているタイプ
- トルコ式のモスクに多い、女性の礼拝スペースが2階や中二階に設けられているタイプ
- インドネシアやマレーシアのモスクなどで見られる、同じフロア内で男性が前、女性が後ろ、と列で分かれるタイプ
- 簡易的なカーテンやパーテーションで仕切られているタイプ
など、本当に色々です。
Aya全てのスタイルを経験しましたが、個人的にはトルコ式のモスクのように、上から全体の美しい一体感を見渡せるスタイルが好きです
どのスタイルも、「祈りに集中する」という目的は同じ。
モスクを訪れた際は、その場所ごとのユニークな工夫に注目してみるのも、面白いかもしれません!
Q. 女性をモスクであまり見かけない気がする…?
A. もちろん、女性もモスクで礼拝します!ただ、男性とは少し状況が違う場合があるんです。
場所が違うから見かけない場合も。
イスラムでは、金曜日の集団礼拝は、成人男性にとっては義務とされています。
しかし、女性にとっては義務ではありません(もちろん、参加してもOKです)
家事や育児など、ライフステージの変化に伴って、女性はいろいろと柔軟に時間を使えないことも。
Ayaそんな女性の役割を考慮した神様からの優しい配慮なのではないかと感じます
家で礼拝を行うことのほうが女性にとっては良い、とまで言われているほどです。
なお、ラマダン中の夜の礼拝や、イード(祝祭)の日には、たくさんの女性や子供たちがモスクに集い、非常に華やかな雰囲気に包まれますよ!

実際にムスリマの私はどう感じているか?
Aya正直なところ、金曜礼拝が女性には義務ではないので、「自分のペース・場所で祈れて助かるな」と感じることが多いです
私の場合は、金曜礼拝は気分が向いたら行く、という感じで、礼拝そのものよりも、イスラムに関する講話やレクチャーを聞きにモスクへ行くことが多いかもしれません。
その時間にお祈りの時間が重なれば、皆さんと一緒に礼拝に参加する、という流れです。
※これはあくまで私の個人的なスタイルです。
「モスクの静かな空間で祈るのが一番集中できる」という女性もたくさんいますし、それももちろん素晴らしいことです。
>> イスラムにおける女性の立場や、男女観について、さらに詳しく知りたい方は、下記の記事もおすすめです。
日本で見学できる美しいモスク
東京ジャーミイ(東京)

「日本で最も美しいモスク」と言われる、オスマン様式の壮麗な建築です。
トルコ文化センターも併設しているので、異文化、異国情緒を味わいたい方にもピッタリ。
ハラール対応食品などを取り扱っているお店や、イスラムやトルコに関する本なども取り揃えています。
見学ツアーやイベントも定期的に行っており、特に初めてモスクを訪れる方におすすめです。
公式HP:東京ジャーミイ
神戸ムスリムモスク(兵庫)

1935年に建てられたこのモスクは日本で最初に建設されたモスクです。
第二次世界大戦で周りの建物が破壊されていたにも関わらずこのモスクはほとんど被害を受けなかったこと(HPの写真参照)、そして、阪神淡路大震災でも倒れることがなかったため、「奇跡のモスク」として知られています。
また、震災時には、近所で被災した人たちの避難場所としても使われていたのだそうです。
見学について、少人数の場合は予約なしで大丈夫ですが、モスクのことやイスラムのことなど、しっかり説明を聞きたい場合は事前予約をしておくとスムーズかもしれません。
公式HP 神戸ムスリムモスク
【おまけ】モスク以外でもイスラムを学べる場所
ジャパン・ダアワセンター(大阪)
モスクではありませんが、イスラムに関心がある方や初心者が気軽に学べる場所としておすすめです。
- イスラム入門の講座や勉強会(オンラインも)
- 無料相談・オンライン面談
- 結婚式・イベント
- 金曜礼拝
「まずイスラムについて学んでみたい」という方にぴったりの場所です。
AyaYoutubeやインスタなどでも積極的に発信されているので関西在住ではなくても学べるのが嬉しいですね
HP:ジャパン・ダアワセンター
【まとめ】モスクはイスラム・ムスリム理解への「とびら」
長い記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
モスクは単なる美しい建物ではなく、イスラムの教え・ムスリムの生活があり、そして、様々な人々が支え合うコミュニティの温かさがあります。
イスラムには「ウンマ(Ummah)」という、国境や民族を超えた信仰共同体を意味する言葉があります。
Aya世界中の一つ一つのモスクは、この大きな「ウンマ」と繋がる拠点ともいえますね。
モスクを訪れてみることは、ニュースや本だけでは分からない、生きたイスラムの心に触れる、最高の体験になるはず!
今日ご紹介したマナーや心構えは、世界中のモスクで、ほぼ共通のものとなります。
(各モスクのHP等で事前確認はしましょう!)
この記事が、あなたにとって、まずは日本国内のモスクへ、そしていつかは世界のモスクへと続く、素晴らしい旅のきっかけになったなら嬉しいです。


ムスリムの方へ:モスクでの礼拝について知りたい方は下記の記事も併せてご覧ください。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。
この記事でお伝えした良いことは、すべてアッラー(至高にして崇高な御方)からのもの。
至らない点や間違いがあったとしたら、それは私の未熟さによるものです。
ここまで読んでくださったあなたにとって、何か一つでもプラスになることを祈っています。
Ayaアッサラーム アライクム
(あなたの上に、平安がありますように)
当ウェブサイトで扱う内容は非常に奥深く、専門家の方々が長年研究を重ねている分野です。共有している情報は、あくまでその広大な知識への入り口として、私自身の学びを元にまとめたものです。
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なお、ブログ内で使用している敬称については、こちらのページで詳しく解説しています。


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